【読書感想文】神の棘(Ⅰ)(Ⅱ)
2012年10月18日 日常【あらすじ】神を捨てた男と、神を愛した男。1930年代、ナチスが政権を握っていた時代、二人の男の道は一度分かれた。しかし戦争が激化する中で、2人の男が戦場でもう一度出会う。「神の刺」を与えられた2人が、この出会いの中で考えたことは…
とりあえず、あらすじでホモっぽいことを想像した人は作者の方に謝ってください(半ギレ)
すごく面白かった。というか「面白い」ではなく「凄い」。
まず、読みやすさが凄い。「ナチス・ドイツ」が舞台となっている歴史ロマンなのに、用語の説明や描写が簡潔。読みやすい
次に、伏線回収が凄い。二人の男の人生がこれからどうなるのか、と気になって気になってページをめくり続けていたら、終章で伏線回収のラッシュ。完全に油断していて茫然とさせられた。
そして、表題の「神の棘」を与えられた、2人の人生の交わり。暗い話よりも、明るい話、バッドエンドよりもハッピーエンド。確かに、その方が読んでいる人は心地よいかもしれない。ましてや、ユダヤ人が迫害・虐殺され、WWⅡの前線で人が何人も死んでいく描写が多くあり、明るい物語ではないかもしれない。主人公であるアルビーが辿る末路も、間違いなく「幸せ」だったとは言えない。
それでも、人は「満足する」ことができる。普通の人が耐えられない「神の棘」を与えられていたしても、その中で「神」を必要としていなくても、自分のことは自分で裁いた。だから、全部失っても「今が幸せだ」と笑える。そしてそう笑う主人公は、ナチスの実行部隊の一員として宗教弾圧をしていた彼は、神に愛され、そして神を愛した男の一人だった…このまとめ方がすごい。本当に感動した。
この本に出会えてよかったと思った(小並感)
とりあえず、あらすじでホモっぽいことを想像した人は作者の方に謝ってください(半ギレ)
すごく面白かった。というか「面白い」ではなく「凄い」。
まず、読みやすさが凄い。「ナチス・ドイツ」が舞台となっている歴史ロマンなのに、用語の説明や描写が簡潔。読みやすい
次に、伏線回収が凄い。二人の男の人生がこれからどうなるのか、と気になって気になってページをめくり続けていたら、終章で伏線回収のラッシュ。完全に油断していて茫然とさせられた。
そして、表題の「神の棘」を与えられた、2人の人生の交わり。暗い話よりも、明るい話、バッドエンドよりもハッピーエンド。確かに、その方が読んでいる人は心地よいかもしれない。ましてや、ユダヤ人が迫害・虐殺され、WWⅡの前線で人が何人も死んでいく描写が多くあり、明るい物語ではないかもしれない。主人公であるアルビーが辿る末路も、間違いなく「幸せ」だったとは言えない。
それでも、人は「満足する」ことができる。普通の人が耐えられない「神の棘」を与えられていたしても、その中で「神」を必要としていなくても、自分のことは自分で裁いた。だから、全部失っても「今が幸せだ」と笑える。そしてそう笑う主人公は、ナチスの実行部隊の一員として宗教弾圧をしていた彼は、神に愛され、そして神を愛した男の一人だった…このまとめ方がすごい。本当に感動した。
この本に出会えてよかったと思った(小並感)