原文はこちら→http://www.channelfireball.com/home/feature-article-tournament-report-gp-san-diego-1st/
TOP8のデッキリストも参考に→http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpsd13/welcome
2日目
Round10 続唱「死せる生」
このマッチはまさにグダグダな試合だった。
僕は《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を一向に引かず、相手は土地が詰まり、そのあとは続唱呪文を引かないようだった。コンボ阻害のため相手は《フェアリーの忌み者/Faerie Macabre(SHM)》の能力を墓地の《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》対象に起動してきたが、相手は《真鍮の都/City of Brass(8ED)》と《通りの悪霊/Street Wraith(FUT)》サイクリングでかなりのライフを失っていた。僕は《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb(MRD)》を3回使うだけでよかった。
+2《沈黙/Silence(M11)》+2《残響する真実/Echoing Truth(DST)》+1《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb(SOM)》+1《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage(DKA)》(檻はサイドインしても意味がなかった。失念してた)
-2《手練/Sleight of Hand(9ED)》-4《血清の幻視/Serum Visions(5DN)》
彼のサイドプランは奇妙なものだった。《死せる生/Living End(TSP)》をサイドアウトして《抑制の場/Suppression Field(RAV)》を入れていたようだった。《抑制の場/Suppression Field(RAV)》で確かに僕のデッキの動きは悪くなるが、eggはそれだけで完封されるデッキではない。その上相手は《フェアリーの忌み者/Faerie Macabre(SHM)》を複数持っていた。《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》や《双つ術/Twincast(10E)》は解決されるが、《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》は除外され、僕のデッキの動きはさらに遅くなった。結局かなりのターンが過ぎた後、持たれていたら相手が投了すると宣言した《残響する真実/Echoing Truth(DST)》を引いてきてしまい、僕はゲームに勝った。《残響する真実/Echoing Truth(DST)》は《虚空の力線/Leyline of the Void(M11)》を戻すために入れたつもりだった。《抑制の場/Suppression Field(RAV)》を戻すこともありうるんだな。
9-1
Round11 Shahar Shenhar 白ジャンド
1ゲーム目、相手は《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil(ISD)》の+1を起動し続きてハンドをむしった後、-6能力でこちらの土地を半分にした。《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》を引ければ…というところでそれをトップデッキした!とこまではよかった。だが《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》はライブラリーの下の方にあった。リリアナの最終奥義についてどう思うかって?問題ない(だいたいは)。eggは強いデッキだからね。
このマッチアップについてはRound4にあたったジャンクとほぼ同じ感じだ。サイド後には《ラクドスの魔除け/Rakdos Charm(RTR)》《ジャンドの魔除け/Jund Charm(ALA)》《殺戮遊戯/Slaughter Games(RTR)》《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》が入っていることが予想される。
+3《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》+3《残響する真実/Echoing Truth(DST)》
-2《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》-2《手練/Sleight of Hand(9ED)》-2《双つ術/Twincast(10E)》
《殺戮遊戯/Slaughter Games(RTR)》《ラクドスの魔除け/Rakdos Charm(RTR)》が多そうだと思ったら4枚目の力戦を投入を検討しよう。
3ゲーム目、相手はこちらが3ターン目にコンボ始動できると思っていなかったようだ。《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》をプレイしてこちらの《幽霊街/Ghost Quarter(ISD)》を割らずにターンを返してきた。返しで《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》なしで《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を放ち、幸運にも《作り直し/Reshape(DST)》を引いてきた。時間ギリギリまでデッキを引き続けてコンボを完走させた。
マッチ後、対戦相手はハンドにある2枚のハンデス呪文を見せてくれた。ちゃんとプレイされていたら勝てなかっただろう。ツイてる!
10-1
Round12 スケープシフト(青赤緑)生物多め
スケープシフトはかなり楽なマッチアップだ。スケープシフトはeggに比べて遅く、妨害もそれほど多くない。
1ゲーム目はとても楽しかった。3ターン目に《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》をキャスト。大抵はそれに対応で《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》をプレイできる。だが僕のタップアウトの隙に出されてしまい、ハンドの《作り直し/Reshape(DST)》《信仰の見返り/Faith’s Reward(M13)》《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》《双つ術/Twincast(10E)》が覗かれた。《双つ術/Twincast(10E)》のテキストを熟読し、そのままそれをボトムに送った。
アーティファクトをばら撒くターンが数ターン続いた。カウンター1枚分をかいくぐって《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を解決するためには1マナ不足していた。でも《作り直し/Reshape(DST)》から始めてみたら、相手は《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》を使ってタップアウト状態になってくれた。命令の解決の前にアーティファクトと土地を墓地に送って《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を放った。ドローから《作り直し/Reshape(DST)》に辿りつく。相手の青コマの解決を許可し、作り直しからコンボ始動してそのまま勝利した。
青コマを解決させずに《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を撃ってドローしていくことによって、もし《双つ術/Twincast(10E)》を引いた場合はスタックにある《作り直し/Reshape(DST)》をコピーして睡蓮を場に出すことができる。創意工夫しながらスタックの呪文を利用することがeggデッキをさらに輝かせるのだ。
+2《沈黙/Silence(M11)》
-2《手練/Sleight of Hand(9ED)》
このマッチアップで最も重要なことは《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を使いながらマナを伸ばし、《作り直し/Reshape(DST)》/《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》をマナが残ってる状態で唱えることだ。皮肉なことにegg側はスケープシフトよりも土地を並べることになる。でもこれは《マナ漏出/Mana Leak(M12)》《差し戻し/Remand(RAV)》をケアするには必要なことなのだ。
11-1
Round13 Robots(親和)
+1《真髄の針/Pithing Needle(RTR)》+2(3)《残響する真実/Echoing Truth(DST)》
-2《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》-1(2)《手練/Sleight of Hand(9ED)》
2ゲーム目に相手は《血染めの月/Blood Moon(9ED)》を置いてきた。月はegg側よりも親和側のスピードを下げてしまう。2ターン目に待機した《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》が場にでるまで僕は生きていて、それからしっかりコンボを完走した。
12-1
Round14 ID
Round15 ID
12-1-2でベスト8。シングルエリミネーションへ
準々決勝 Brian Kibler ナヤ・ミッドレンジ
僕はPTドラゴンの迷路への参加権が欲しくて、権利はベスト4まで与えられる。つまりこの試合が僕にとっては一番重要な試合だ。キブラ―のファンで、彼の動画配信
を見ている僕にとって彼との試合は興奮ものだ。《ドムリ・ラーデ/Domri Rade(GTC)》入りのイカしたミッドレンジに、eggはかなり有利だ。きついマッチアップではない。
+4《残響する真実/Echoing Truth(DST)》
-2《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》-2《双つ術/Twincast(10E)》
僕は《残響する真実/Echoing Truth(DST)》をサイドからフル投入することに決めた。おそらく唯一の負けパターンが《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》と《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor(FUT)》だけだからだ。
順当に回って勝ち。
よし、PTQに勝った!次の2ラウンドももちろん勝ちたい。でもこれで一番成し遂げたい目標は達成された。
準決勝 Eric Froelich 白ジャンド
僕はラウンド11でおそらく白ジャンドに負ていたはずだった。その試合は勝ったけれども、経験からこのマッチが楽なものではないことを学習している。相性は5分5分かそれ以下か。1ゲーム目を取ることが最重要だ。サイド後はかなり苦しい。
1ゲーム目、相手の引きが強く2ターン目に《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil(ISD)》を設置してきた。訪れる最高のチャンスが《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》の待機が開ける瞬間ということが明確になった。待機開けまで耐えて、《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を使う。それで十分で、コンボは完走した。
+3《残響する真実/Echoing Truth(DST)》+3《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》
-2《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》-2《双つ術/Twincast(10E)》-2《手練/Sleight of Hand(9ED)》
2ゲーム目、相手は《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》でマナ基盤を破壊してきた。《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》は待機できておらず、追加された《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor(FUT)》が癌となってしまった。死ぬ前に《作り直し/Reshape(DST)》で《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》を持ってこれたらまだわからない…4枚の中に見つけた!でも不幸なことにそのあとは何もできずに負けた。《作り直し/Reshape(DST)》がうまくいった状態から考えても、その後勝つことができる確率は15パーセントくらいだっただろう。
3ゲーム目。《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》2枚を待機することに成功した。《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor(FUT)とハンデス呪文の存在を考えるといい滑り出しだ。2ターン目にフェッチランドを使ってから《他所のフラスコ/Elsewhere Flask(SHM)》をプレイすることもできた。けど、そうするよりも2枚の《彩色の宝球/Chromatic Sphere(MRD)》をサイクリングできるようにして《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》に備えておくことにした。
僕はこの時フェッチランドを使って2枚目の《彩色の宝球/Chromatic Sphere(MRD)》をプレイしたんだけど、これはちょっとしたミスプレイだ。大抵は《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》の効果を上げるためにサクれるパーマネントを取っておく方が正解だからだ。そして相手がランドを置き続けるだけなら、フェッチを自分の3ターン目のドロー前に起動するべきだ。《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor(FUT)》は飛んでこないし、デッキ圧縮にもなる。2ターン目にフェッチを使っていなかったら《神聖なる泉/Hallowed Fountain(RTR)》をペイライフなしで場に置けただろうしね。2ターン目に《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》を出されずに済み、待機が開けた《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》からコンボを完走させた。
決勝 Sammy Tukeman トリコ・コントロール(青白赤)
相手のデッキリストを見た時、こう思った。(これはどん詰まりだ…青白コントロール系は悪夢だ)おそらく1ゲーム目は勝てるだろう。相手のデッキには《差し戻し/Remand(RAV)》が入っていないので《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》は場に出しやすいからだ。でもサイド後は《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》が2枚ずつ、2枚の確定カウンターが入ってくるのでこちらはかなり苦しくなるだろう。この試合はコントロールの使い手がどれくらいうまいかによって勝率がかなり変わってくる。サミー(相手)は決勝まで来てるプレイヤーだ。でもRound6の青白コンほどきつい試合ではないだろう。
1ゲーム目。相手のデッキはeggに対して意味のないカード(主に火力)がそれなりに入っている。相手はその弱い部分のカードをたくさん引いたらしく、こちらの4ターン目待機開けの《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》に対する《マナ漏出/Mana Leak(M12)》が初動となった。マナを使ってくれたおかげで《作り直し/Reshape(DST)》の窓口ができ、《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》までつないでゲームセット。
+2《沈黙/Silence(M11)》+2《残響する真実/Echoing Truth(DST)》
-2《手練/Sleight of Hand(9ED)》-1《信仰の見返り/Faith’s Reward(M13)》-1《他所のフラスコ/Elsewhere Flask(SHM)》/《彩色の宝球/Chromatic Sphere(MRD)》
《残響する真実/Echoing Truth(DST)》を2枚しかいれなかった。相手のデッキは早くないから、《残響する真実/Echoing Truth(DST)》を引いてくる猶予がかなりある
からね。そして、勝つのには少し運が必要だ。
2ゲーム目は…引きがかなりよかった。3ターン目に《沈黙/Silence(M11)》で相手の《マナ漏出/Mana Leak(M12)》を釣ることができた。そしてそのターンからコンボを開始することを決めた。ここから長引かせてもより良い状況は生まれないだろう。島を《幽霊街/Ghost Quarter(ISD)》で破壊し、生まれた(青)(青)で《作り直し/Reshape(DST)》。相手のデッキの中の3枚の《呪文嵌め/Spell Snare(DIS)》がないことを祈りながら。…よし、持ってなかった!
《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を解決した時、《妖術師のガラクタ/Conjurer’s Bauble(5DN)》はサクらずに場に残したままにしておいた。もし《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》を《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》に撃たれて、スタックでガラクタを使ってライブラリーの底に逃がせなかった場合、ほぼ敗北が確定してしまうからだ。《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》はどっちにしたって場と墓地を行き来している睡蓮を消してしまうことには変わりない。でも残りの3枚の睡蓮を守れれば、《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》によって大量に戻ってきたパーマネントを駆使していずれゲームに勝つことができるだろう。ガラクタが場に残ったままだとしても、睡蓮に《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》を撃つのはプレイングとしては正しい。相手が何も持っていないことが分かり、コンボは完走した。僕はグランプリで1位になった!
まとめ
モダンシーズンを僕はすごく楽しむことができた。いろいろな角度からモダンというフォーマットを知ることができた。GP優勝の大部分はメタゲームの予測が正確にできたことによると思う。そしてその予測は、「けちコン」と「トロン」を使ってトーナメントに出た時の経験によって導かれた。PTQシーズンは終わってしまったので、モダン環境の進化の勢いは急速に衰えるだろう。GPポートランド(ドラゴンの迷路追加後初のモダンGP)でどんなデッキが活躍するかを言い当てるのは難しい。僕自身が見つけられるといいなと思ってる。eggは今のモダンじゃ最もパワフルなデッキだ。相手がもしeggに対してサイドを何も用意していないなら、あなたは簡単に試合に勝つことができる。アーティファクト1枚と《作り直し/Reshape(DST)》《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》、それに土地があれば3ターン目に勝ってしまうだろう。
3ターン目なら相手のカウンターの準備も整っていないだろう。早すぎるという理由でウィザーズが《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》を禁止にしても僕は驚かないね。
僕はGPポートランドに出たとしてもeggを使うとは限らないだろう。eggにとって有利な環境のままかはわからないんだ。おそらく有利な環境にはならない。このGPでeggが勝ってしまったから。eggというデッキが環境に存在する限り、ストームデッキと同じくらいメタられることだって十分にありえる。そう考えるとeggを使うべきではない。eggを練習しておくことは大きなアドバンテージになる。急に使おうと思っても使えるデッキではないけど、練習しておけば次のGPのデッキの選択肢が増えるからだ。
テストプレイに付き合ってくれて、デッキを貸してくれたマイケル・ボーランドに大きな感謝を。Jason Janasiewicz、Marina Fagundes、Tim Froehlig、君たちのおかげでGPが楽しかったよ。Sam Brownlee、eggのパーツの約半分を貸してくれてありがとう。父さん、僕にマジックをやらせてくれてありがとう。何年もの間僕をプレイヤーとして成長させてくれたすべての人に感謝したい。次は君の番だ!
では次にまた会う時まで。eggの一人回しを楽しもう!
TOP8のデッキリストも参考に→http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpsd13/welcome
2日目
Round10 続唱「死せる生」
このマッチはまさにグダグダな試合だった。
僕は《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を一向に引かず、相手は土地が詰まり、そのあとは続唱呪文を引かないようだった。コンボ阻害のため相手は《フェアリーの忌み者/Faerie Macabre(SHM)》の能力を墓地の《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》対象に起動してきたが、相手は《真鍮の都/City of Brass(8ED)》と《通りの悪霊/Street Wraith(FUT)》サイクリングでかなりのライフを失っていた。僕は《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb(MRD)》を3回使うだけでよかった。
+2《沈黙/Silence(M11)》+2《残響する真実/Echoing Truth(DST)》+1《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb(SOM)》+1《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage(DKA)》(檻はサイドインしても意味がなかった。失念してた)
-2《手練/Sleight of Hand(9ED)》-4《血清の幻視/Serum Visions(5DN)》
彼のサイドプランは奇妙なものだった。《死せる生/Living End(TSP)》をサイドアウトして《抑制の場/Suppression Field(RAV)》を入れていたようだった。《抑制の場/Suppression Field(RAV)》で確かに僕のデッキの動きは悪くなるが、eggはそれだけで完封されるデッキではない。その上相手は《フェアリーの忌み者/Faerie Macabre(SHM)》を複数持っていた。《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》や《双つ術/Twincast(10E)》は解決されるが、《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》は除外され、僕のデッキの動きはさらに遅くなった。結局かなりのターンが過ぎた後、持たれていたら相手が投了すると宣言した《残響する真実/Echoing Truth(DST)》を引いてきてしまい、僕はゲームに勝った。《残響する真実/Echoing Truth(DST)》は《虚空の力線/Leyline of the Void(M11)》を戻すために入れたつもりだった。《抑制の場/Suppression Field(RAV)》を戻すこともありうるんだな。
9-1
Round11 Shahar Shenhar 白ジャンド
1ゲーム目、相手は《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil(ISD)》の+1を起動し続きてハンドをむしった後、-6能力でこちらの土地を半分にした。《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》を引ければ…というところでそれをトップデッキした!とこまではよかった。だが《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》はライブラリーの下の方にあった。リリアナの最終奥義についてどう思うかって?問題ない(だいたいは)。eggは強いデッキだからね。
このマッチアップについてはRound4にあたったジャンクとほぼ同じ感じだ。サイド後には《ラクドスの魔除け/Rakdos Charm(RTR)》《ジャンドの魔除け/Jund Charm(ALA)》《殺戮遊戯/Slaughter Games(RTR)》《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》が入っていることが予想される。
+3《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》+3《残響する真実/Echoing Truth(DST)》
-2《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》-2《手練/Sleight of Hand(9ED)》-2《双つ術/Twincast(10E)》
《殺戮遊戯/Slaughter Games(RTR)》《ラクドスの魔除け/Rakdos Charm(RTR)》が多そうだと思ったら4枚目の力戦を投入を検討しよう。
3ゲーム目、相手はこちらが3ターン目にコンボ始動できると思っていなかったようだ。《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》をプレイしてこちらの《幽霊街/Ghost Quarter(ISD)》を割らずにターンを返してきた。返しで《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》なしで《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を放ち、幸運にも《作り直し/Reshape(DST)》を引いてきた。時間ギリギリまでデッキを引き続けてコンボを完走させた。
マッチ後、対戦相手はハンドにある2枚のハンデス呪文を見せてくれた。ちゃんとプレイされていたら勝てなかっただろう。ツイてる!
10-1
Round12 スケープシフト(青赤緑)生物多め
スケープシフトはかなり楽なマッチアップだ。スケープシフトはeggに比べて遅く、妨害もそれほど多くない。
1ゲーム目はとても楽しかった。3ターン目に《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》をキャスト。大抵はそれに対応で《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》をプレイできる。だが僕のタップアウトの隙に出されてしまい、ハンドの《作り直し/Reshape(DST)》《信仰の見返り/Faith’s Reward(M13)》《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》《双つ術/Twincast(10E)》が覗かれた。《双つ術/Twincast(10E)》のテキストを熟読し、そのままそれをボトムに送った。
アーティファクトをばら撒くターンが数ターン続いた。カウンター1枚分をかいくぐって《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を解決するためには1マナ不足していた。でも《作り直し/Reshape(DST)》から始めてみたら、相手は《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》を使ってタップアウト状態になってくれた。命令の解決の前にアーティファクトと土地を墓地に送って《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を放った。ドローから《作り直し/Reshape(DST)》に辿りつく。相手の青コマの解決を許可し、作り直しからコンボ始動してそのまま勝利した。
青コマを解決させずに《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を撃ってドローしていくことによって、もし《双つ術/Twincast(10E)》を引いた場合はスタックにある《作り直し/Reshape(DST)》をコピーして睡蓮を場に出すことができる。創意工夫しながらスタックの呪文を利用することがeggデッキをさらに輝かせるのだ。
+2《沈黙/Silence(M11)》
-2《手練/Sleight of Hand(9ED)》
このマッチアップで最も重要なことは《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を使いながらマナを伸ばし、《作り直し/Reshape(DST)》/《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》をマナが残ってる状態で唱えることだ。皮肉なことにegg側はスケープシフトよりも土地を並べることになる。でもこれは《マナ漏出/Mana Leak(M12)》《差し戻し/Remand(RAV)》をケアするには必要なことなのだ。
11-1
Round13 Robots(親和)
+1《真髄の針/Pithing Needle(RTR)》+2(3)《残響する真実/Echoing Truth(DST)》
-2《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》-1(2)《手練/Sleight of Hand(9ED)》
2ゲーム目に相手は《血染めの月/Blood Moon(9ED)》を置いてきた。月はegg側よりも親和側のスピードを下げてしまう。2ターン目に待機した《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》が場にでるまで僕は生きていて、それからしっかりコンボを完走した。
12-1
Round14 ID
Round15 ID
12-1-2でベスト8。シングルエリミネーションへ
準々決勝 Brian Kibler ナヤ・ミッドレンジ
僕はPTドラゴンの迷路への参加権が欲しくて、権利はベスト4まで与えられる。つまりこの試合が僕にとっては一番重要な試合だ。キブラ―のファンで、彼の動画配信
を見ている僕にとって彼との試合は興奮ものだ。《ドムリ・ラーデ/Domri Rade(GTC)》入りのイカしたミッドレンジに、eggはかなり有利だ。きついマッチアップではない。
+4《残響する真実/Echoing Truth(DST)》
-2《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》-2《双つ術/Twincast(10E)》
僕は《残響する真実/Echoing Truth(DST)》をサイドからフル投入することに決めた。おそらく唯一の負けパターンが《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》と《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor(FUT)》だけだからだ。
順当に回って勝ち。
よし、PTQに勝った!次の2ラウンドももちろん勝ちたい。でもこれで一番成し遂げたい目標は達成された。
準決勝 Eric Froelich 白ジャンド
僕はラウンド11でおそらく白ジャンドに負ていたはずだった。その試合は勝ったけれども、経験からこのマッチが楽なものではないことを学習している。相性は5分5分かそれ以下か。1ゲーム目を取ることが最重要だ。サイド後はかなり苦しい。
1ゲーム目、相手の引きが強く2ターン目に《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil(ISD)》を設置してきた。訪れる最高のチャンスが《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》の待機が開ける瞬間ということが明確になった。待機開けまで耐えて、《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を使う。それで十分で、コンボは完走した。
+3《残響する真実/Echoing Truth(DST)》+3《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》
-2《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》-2《双つ術/Twincast(10E)》-2《手練/Sleight of Hand(9ED)》
2ゲーム目、相手は《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》でマナ基盤を破壊してきた。《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》は待機できておらず、追加された《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor(FUT)》が癌となってしまった。死ぬ前に《作り直し/Reshape(DST)》で《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》を持ってこれたらまだわからない…4枚の中に見つけた!でも不幸なことにそのあとは何もできずに負けた。《作り直し/Reshape(DST)》がうまくいった状態から考えても、その後勝つことができる確率は15パーセントくらいだっただろう。
3ゲーム目。《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》2枚を待機することに成功した。《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor(FUT)とハンデス呪文の存在を考えるといい滑り出しだ。2ターン目にフェッチランドを使ってから《他所のフラスコ/Elsewhere Flask(SHM)》をプレイすることもできた。けど、そうするよりも2枚の《彩色の宝球/Chromatic Sphere(MRD)》をサイクリングできるようにして《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》に備えておくことにした。
僕はこの時フェッチランドを使って2枚目の《彩色の宝球/Chromatic Sphere(MRD)》をプレイしたんだけど、これはちょっとしたミスプレイだ。大抵は《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》の効果を上げるためにサクれるパーマネントを取っておく方が正解だからだ。そして相手がランドを置き続けるだけなら、フェッチを自分の3ターン目のドロー前に起動するべきだ。《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor(FUT)》は飛んでこないし、デッキ圧縮にもなる。2ターン目にフェッチを使っていなかったら《神聖なる泉/Hallowed Fountain(RTR)》をペイライフなしで場に置けただろうしね。2ターン目に《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》を出されずに済み、待機が開けた《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》からコンボを完走させた。
決勝 Sammy Tukeman トリコ・コントロール(青白赤)
相手のデッキリストを見た時、こう思った。(これはどん詰まりだ…青白コントロール系は悪夢だ)おそらく1ゲーム目は勝てるだろう。相手のデッキには《差し戻し/Remand(RAV)》が入っていないので《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》は場に出しやすいからだ。でもサイド後は《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》が2枚ずつ、2枚の確定カウンターが入ってくるのでこちらはかなり苦しくなるだろう。この試合はコントロールの使い手がどれくらいうまいかによって勝率がかなり変わってくる。サミー(相手)は決勝まで来てるプレイヤーだ。でもRound6の青白コンほどきつい試合ではないだろう。
1ゲーム目。相手のデッキはeggに対して意味のないカード(主に火力)がそれなりに入っている。相手はその弱い部分のカードをたくさん引いたらしく、こちらの4ターン目待機開けの《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》に対する《マナ漏出/Mana Leak(M12)》が初動となった。マナを使ってくれたおかげで《作り直し/Reshape(DST)》の窓口ができ、《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》までつないでゲームセット。
+2《沈黙/Silence(M11)》+2《残響する真実/Echoing Truth(DST)》
-2《手練/Sleight of Hand(9ED)》-1《信仰の見返り/Faith’s Reward(M13)》-1《他所のフラスコ/Elsewhere Flask(SHM)》/《彩色の宝球/Chromatic Sphere(MRD)》
《残響する真実/Echoing Truth(DST)》を2枚しかいれなかった。相手のデッキは早くないから、《残響する真実/Echoing Truth(DST)》を引いてくる猶予がかなりある
からね。そして、勝つのには少し運が必要だ。
2ゲーム目は…引きがかなりよかった。3ターン目に《沈黙/Silence(M11)》で相手の《マナ漏出/Mana Leak(M12)》を釣ることができた。そしてそのターンからコンボを開始することを決めた。ここから長引かせてもより良い状況は生まれないだろう。島を《幽霊街/Ghost Quarter(ISD)》で破壊し、生まれた(青)(青)で《作り直し/Reshape(DST)》。相手のデッキの中の3枚の《呪文嵌め/Spell Snare(DIS)》がないことを祈りながら。…よし、持ってなかった!
《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》を解決した時、《妖術師のガラクタ/Conjurer’s Bauble(5DN)》はサクらずに場に残したままにしておいた。もし《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》を《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》に撃たれて、スタックでガラクタを使ってライブラリーの底に逃がせなかった場合、ほぼ敗北が確定してしまうからだ。《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》はどっちにしたって場と墓地を行き来している睡蓮を消してしまうことには変わりない。でも残りの3枚の睡蓮を守れれば、《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》によって大量に戻ってきたパーマネントを駆使していずれゲームに勝つことができるだろう。ガラクタが場に残ったままだとしても、睡蓮に《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》を撃つのはプレイングとしては正しい。相手が何も持っていないことが分かり、コンボは完走した。僕はグランプリで1位になった!
まとめ
モダンシーズンを僕はすごく楽しむことができた。いろいろな角度からモダンというフォーマットを知ることができた。GP優勝の大部分はメタゲームの予測が正確にできたことによると思う。そしてその予測は、「けちコン」と「トロン」を使ってトーナメントに出た時の経験によって導かれた。PTQシーズンは終わってしまったので、モダン環境の進化の勢いは急速に衰えるだろう。GPポートランド(ドラゴンの迷路追加後初のモダンGP)でどんなデッキが活躍するかを言い当てるのは難しい。僕自身が見つけられるといいなと思ってる。eggは今のモダンじゃ最もパワフルなデッキだ。相手がもしeggに対してサイドを何も用意していないなら、あなたは簡単に試合に勝つことができる。アーティファクト1枚と《作り直し/Reshape(DST)》《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》、それに土地があれば3ターン目に勝ってしまうだろう。
3ターン目なら相手のカウンターの準備も整っていないだろう。早すぎるという理由でウィザーズが《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》を禁止にしても僕は驚かないね。
僕はGPポートランドに出たとしてもeggを使うとは限らないだろう。eggにとって有利な環境のままかはわからないんだ。おそらく有利な環境にはならない。このGPでeggが勝ってしまったから。eggというデッキが環境に存在する限り、ストームデッキと同じくらいメタられることだって十分にありえる。そう考えるとeggを使うべきではない。eggを練習しておくことは大きなアドバンテージになる。急に使おうと思っても使えるデッキではないけど、練習しておけば次のGPのデッキの選択肢が増えるからだ。
テストプレイに付き合ってくれて、デッキを貸してくれたマイケル・ボーランドに大きな感謝を。Jason Janasiewicz、Marina Fagundes、Tim Froehlig、君たちのおかげでGPが楽しかったよ。Sam Brownlee、eggのパーツの約半分を貸してくれてありがとう。父さん、僕にマジックをやらせてくれてありがとう。何年もの間僕をプレイヤーとして成長させてくれたすべての人に感謝したい。次は君の番だ!
では次にまた会う時まで。eggの一人回しを楽しもう!
http://www.channelfireball.com/home/feature-article-tournament-report-gp-san-diego-1st/←原文はこちら
難しいデッキということで知られていますが、どのようにしてGP優勝までたどり着いたのかという部分がとても興味深いと感じたので、日本語で追っていきたいと思います。サニー・サイドアップという日本語で知られていますが、訳文では海外の呼び名どおりの「egg」と呼ぶことにします。
トーナメント・レポート ―GPサンディエゴ優勝―
○GPに向けての準備
ツィフカ(Stanislav Cifka)が「egg(サニー・サイドアップ)」でプロツアーを制覇した時、僕は「egg」を手になじませて回せるようにしておこうと思ったんだ。「egg」はコンボデッキとして素晴らしい点が3つある。
理不尽さ:決まったらそのターン中に勝つことができる。
速度:安定して4ターンキル。たまに3ターンキル。
復帰の早さ:妨害がしづらく、eggが何もできなくなるような明確なアンチカードが存在しない
PTQシーズンの初めに、リアルのPTQとオンラインのPTQそれぞれ1回ずつ「egg」で出場した。どちらのPTQもダメダメだった。「egg」はパワフルなデッキだけど、メタがよくなかった。サイドボード後が辛すぎた。ストーム系のデッキがまだまだ流行っていたので、《安らかなる眠り/Rest in Peace(RTR)》《法の定め/Rule of Law》《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》その他もろもろのストームアンチのカードが「egg」コンボを台無しにした。さらに、キキ・ポッドに至ってはメインから《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》が投入されていて、それは《呪文滑り/Spellskite》に守られている始末だ。egg唯一の除去である《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb》が効かないから、1ゲーム目を勝つことすら難しい。結果として、僕はeggを使うのを暫くやめることにした。
その次に行われたPTQでは、「4色けちコントロール」を使った。このデッキはプレイするのは楽しかったけど、受身のデッキはモダンのような多くのデッキタイプが存在する環境ではリスキーな選択だった。キキ・ポッド相手に青白コントロールが相手だったら…と願うような引きをしてマッチを落とし、しかもその試合はトップ8がかかっている試合だった!
僕はもっと自分から仕掛けられるデッキを探した。そして次はトロンを使おうと考えた。メリーラポッド(※1)は先週末の2つのPTQを勝ち抜いていたからさらに使用者が増えることが予想され、トロンはポッドに強い。この予想は当たっていたけど、僕はまたしてもあと1勝でトップ8というところでキキ・ポッドに負けてしまった。同日のPTQで2つのトロンがPTQを勝ち抜いていて、選択は間違っていなかったと思う。でもトロンの勢力も長くは続かないだろう。
PTQ遠征の帰り道、ジェイコブ・ウィルソンがeggを使ってチャネルのトーナメントを勝ち抜いたっていう話を聞いた。ジェイコブはトーナメント中、こんなことを考えていたってのも聞いた。「俺のプレイはひどいもんだった、でもそんなことは全く問題じゃなかった。…このデッキはイカれた強さだ」《煮えたぎる歌/Seething Song》が禁止されて、ほとんどのプレイヤーはストーム対策をするのをやめた。トロンの勢力が増えてきて、空いたサイドボードの枠はトロン対策のカードで埋められた。《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》はeggとトロンの両方に絶大に効く。だけど、《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor》はまあまあ効くという程度、《大爆発の魔術師/Fulminator Mage》《溶鉄の雨/Molten Rain》《地盤の際/Tectonic Edge》はeggに対してはあまり効かないし、《塩まき/Sowing Salt》に至っては撃つ意味がない。eggのデッキパワーが高いこと、環境の仮想的がトロンということ、この2つのファクターが僕が再びeggをプレイする後押しとなった。
デッキリスト
Main Deck
4《彩色の宝球/Chromatic Sphere(MRD)》
4《彩色の星/Chromatic Star(TSP)》
4《妖術師のガラクタ/Conjurer’s Bauble(5DN)》
4《他所のフラスコ/Elsewhere Flask(SHM)》
4《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》
1《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb(MRD)》
4《作り直し/Reshape(DST)》
4《信仰の見返り/Faith’s Reward(M13)》
4《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》
2《双つ術/Twincast(10E)》
4《血清の幻視/Serum Visions(5DN)》
2《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》
2《手練/Sleight of Hand(9ED)》
4《幽霊街/Ghost Quarter(ISD)》
2《霧深い雨林/Misty Rainforest(ZEN)》
2《沸騰する小湖/Scalding Tarn(ZEN)》
7《島/Island(10E)》
1《平地/Plains(10E)》
1《神聖なる泉/Hallowed Fountain(RTR)》
Sideboard
4《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》
4《残響する真実/Echoing Truth(DST)》
2《沈黙/Silence(M11)》
1《真髄の針/Pithing Needle(RTR)》
1《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage(DKA)》
1《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb(SOM)》
1《盲従/Blind Obedience(GTC)》
1《急速混成/Rapid Hybridization(GTC)》
リスト自体はとても基本的なもので、根幹の部分を変更する余地はない。ツィフカ(PTラヴニカの回帰優勝)のリストでしばらくまわしてみた後、《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》が欲しい場面が思ったより多かったので、《手練/Sleight of Hand》を一枚削って《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》に差し替えてみた。キャントリップ呪文を全部使い切るマナも余裕もない時があるから、相手のハンドを見る必要がないって場面でも、「0マナでサイクリング」っていう選択肢があるのは素晴らしいことだ。そしてツィフカのリストからのもう一つの変更点は、2枚の《沈黙/Silence》を2枚の《双つ術/TwinCast》にしているところだ。この入れ替えは綿密にテストプレイして出された結論じゃないんだけど、これはちゃんと理に適った変更だ。
《沈黙/Silence》は打消し呪文への対抗として投入されているが、その点からみても
《双つ術/TwinCast》は優秀だ。(メインの用法は、こちらの《睡蓮の花/Lotus Bloom》に向けられた相手の《差し戻し/Remand》に撃つことだ。)加えて、《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》やその他のスタックに乗る墓地対策カードが、こちらの《第二の日の出/Second Sunrise》に対応して墓地を掃除しようとした時にも大活躍する。《双つ術/TwinCast》を《第二の日の出/Second Sunrise》のコピーにすることで、パーマネントを1回場に全部戻した後、墓地対策カードの解決を待ってからすべて生贄にささげることによって対策をかわしつつ《第二の日の出/Second Sunrise》の恩恵を2倍享受することが可能になる。
もしこれを《双つ術/TwinCast》なしでやろうとしたら《第二の日の出/Second Sunrise》2枚で6マナ、もしくは《信仰の見返り/Faith’s Reward(M13)》2枚で8マナもかかってしまう。墓地を1枚ずつ除外するモードがついている《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》を相手にした時には、そんな悠長にプレイしている余裕はない。《双つ術/TwinCast》は同じ効果を少ないマナコストで得られるし、それ自身をeggコンボの一環に組み込むことができる。メインボードだけで見れば《双つ術/TwinCast》は《沈黙/Silence》よりも使い勝手がいいだろう。だが、サイド後はそうでもないので、今だったら《急速混成/Rapid Hybridization(GTC)》を《沈黙/Silence》に差し替えたい。相性最悪の青白コントロールに対しては《沈黙/Silence》がかなり役立つからね。
《急速混成/Rapid Hybridization(GTC)》は出産の殻系のデッキや感染に対して効果的だ。だが、《残響する真実/Echoing Truth》を超えるほどの代物じゃなく、そうなってくるとサイド後に《残響する真実/Echoing Truth》4枚と《急速混成/Rapid Hybridization(GTC)》を突っ込むような相手はいない。(もしくはその枠を《猿術/Pongify》にしたいかな…申し訳ない、GP前に《急速混成/Rapid Hybridization(GTC)》にとって代わるものを見つけることができなかったからそのままだったんだ)
《盲従/Blind Obedience(GTC)》は別の勝ち手段としてベストなものだった。《残響する真実/Echoing Truth》が残っていなくとも、相手の《神聖の力戦/Leyline of Sancity》や《真髄の針/Pithing Needle》を無視して相手のライフを0にできるし、双子デッキにもミラーマッチにも役立つからね。
GP1日目
Round1-3 BYE
Round4―Ari Lax 緑白黒ジャンク
1ゲーム目はなんとしても落とさないことが重要だ。なぜなら《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》と《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor》がサイドインされ、そいつらが《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil(ISD)》によってバックアップされ、複数のハンデス呪文がこちらの《残響する真実/Echoing Truth》を狙ってくるから。
サイドの入れ替え
+3(2?)《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》+3《残響する真実/Echoing Truth》
-2《手練/Sleight of Hand(9ED)》-2《双つ術/TwinCast》-2《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
ホントは《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》のサイドインはあまりやりたくない。《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》は相手のデッキに入っている6枚程度のハンデス呪文を無効化するだけなのだ。でも、手札の《残響する真実/Echoing Truth(DST)》を守ることはかなり重要なことだ。力戦はジャンクよりはジャンドに対して効果が高い。ジャンドのサイドボートには《殺戮遊戯/Slaughter Games(RTR)》、《ジャンドの魔除け/Jund Charm(ALA)》、《ラクドスの魔除け/Rakdos Charm(RTR)》などプレイヤーを対象に取る対策カードが多いからね。
2ゲーム目に、対戦相手は《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》プレイからの2ターン目にランドを置けない、という状態になっていた。僕は相手が《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》を持っていると踏んだ…なぜならegg相手に1ランドキープしてしまう理由としてはそう考えるのがベストだからだ。ラッキーなことに僕は《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》を実際に見ることはなかった。僕は頭がおかしいとしか思えない引きをして2ターン目にゲームに勝利したのさ。
1ターン目:《幽霊街/Ghost Quarter(ISD)》、《彩色の星/Chromatic Star(TSP)》
2ターン目:フェッチランド起動からの《作り直し/Reshape(DST)》、《彩色の星/Chromatic Star(TSP)》のドロー誘発、場に《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》、それから《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》プレイ。3、2、1、ボーン!!
ウィザーズ!モダンで3ターンキルどころか2ターンキルしちゃったよ!僕は最高の滑り出しでGPを始めることができたんだ。
現在の成績 4-0
Round5―赤t白黒バーン
1ゲーム目は僕がダイスに勝って、相手が《ゴブリンの先達/Goblin Guide(ZEN)》から、《苛立たしい小悪魔/Vexing Devil(AVR)》をプレイした返しにコンボスタート。3ターンキル。
+4《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》+1《盲従/Blind Obedience(GTC)》
-2《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》-2《双つ術/TwinCast》-1《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb(MRD)》
《盲従/Blind Obedience(GTC)》は速効持ちのクリーチヤーに対して有効で、コンボ準備の間に数点のライフを得ることも可能だ。
2ゲーム目、僕は7枚で《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》なしのゆったりしたハンドをキープしたけど、おそらくマリガンするべきだったようだ。ハンドには《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》があって、おそらく4ターン目にはコンボが決まりそうだったんだけど、引き次第では負ける可能性もあった。結果として《盲従/Blind Obedience(GTC)》が《ゴブリンの先達/Goblin Guide(ZEN)》のアタックを1回無効にしてくれたおかげで、ライフが2残った状態でコンボを開始できるところまでいった。しかし相手に《ラクドスの魔除け/Rakdos Charm(RTR)》を持たれていた
ので、コンボは止まり僕はゲームに敗北した。
3ゲーム目は、相手がゲームの開始前に「《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》を出されたらどうしようもない」と言っていたので、《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》込みの7枚ハンドでキープして0ターンキルを成し遂げた。
Round6―Matt Sperling 青白コントロール
このマッチアップは悪夢のようだ…青白コンによく当たりそうだと思ったらeggを持ち込んではいけない。《差し戻し/Remand》が待機開けの《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》を打消し、その他にもこちらの《作り直し/Reshape(DST)》を狙う《呪文嵌め/Spell Snare》や《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor(FUT)》など、どうやっても《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》が場に着陸することはない。《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》や《マナ漏出/Mana Leak(M12)》、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》も入ってるしそれらのカードはコンボ阻害をしてくる。4ターン目に相手のハンドを《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》で覗いた時、青コマ、マナリーク、瞬唱がすべてハンドにあって、このマッチアップはやっぱりきついと再確認させられた。相手のプレイングがとてもうまくて、2匹の《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor(FUT)》を使ってタップアウトすることなく僕のライフを0にした。下手な人は3ターン目に《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft(ISD)》をタップアウトして戦おうとするけど、そうしたらこちらは返しにコンボを仕掛けることができるからね。
+2《沈黙/Silence(M11)》+3《残響する真実/Echoing Truth(DST)》
-2《手練/Sleight of Hand(9ED)》-1《信仰の見返り/Faith’s Reward(M13)》-2《血清の幻視/Serum Visions(5DN)》or《彩色の宝球/Chromatic Sphere(MRD)》or
《他所のフラスコ/Elsewhere Flask(SHM)》
こちら側が勝つには相手がカウンター呪文を1つしか撃てない状況で《沈黙/Silence(M11)》または《双つ術/Twincast(10E)》を使って早めにプレッシャーをかけていくか、相手のマナスクリューもしくはマナフラッドが必要だ。残念ながら2ゲーム目もほぼ1ゲーム目と同じになった。相手はランドをしっかりセットしていき、ハンドにはたくさんのスペルがあった。
マッチ後、彼はサイド後から3枚の《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》を入れたことを知らせてくれた。おいおい。
5-1
Round7―青赤双子の欠片
このマッチの1ゲーム目は唯一僕がGPで明確にミスをしたゲームだった。GP前に《双つ術/Twincast(10E)》を上手に使う練習を怠ったせいだろう、それは相手が僕の《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》にタップアウトで《差し戻し/Remand》を撃ってきた時に起こった。僕は《双つ術/Twincast(10E)》で《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》ではなく《差し戻し/Remand》をコピーしてしまったのだ。相手の《差し戻し/Remand》をカウンターすること、それはすごい強い動きだと思っていたし、そう動くことを我慢できなかった。でも《双つ術/Twincast(10E)》で《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》をコピーすれば、パーマネントを全部場に戻した後に、差し戻された《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》がハンドに残る、という挙動ができた。もちろんこちらの挙動の方が強い。このミスによって《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》が1枚分少なくなってしまい、相手はその後《双つ術/Twincast(10E)》によって戻された《差し戻し/Remand》でさらに妨害され、僕はこのゲームを落としてしまった。2、3ゲーム目は気を引き締めてかかろうと決意してサイドボードへと進んだ。
+2《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》+2(3?)《残響する真実/Echoing Truth(DST)》
-2《手練/Sleight of Hand(9ED)》-1《信仰の見返り/Faith’s Reward(M13)》-1《他所のフラスコ/Elsewhere Flask(SHM)》
第2ゲームの3ターン目、場のいくつかのアーティファクトと《島/Island(10E)》《幽霊街/Ghost Quarter(ISD)》をアンタップして土地を置かずに《血清の幻視/Serum Visions(5DN)》を唱えた。相手はそれを見過ごさず、幻視に《差し戻し/Remand》を放った。解決後、僕は島をもう1枚置いて《幽霊街/Ghost Quarter(ISD)》を使いながら青青を生み出して、《作り直し/Reshape(DST)》を唱えてコンボ開始。3ターン目に相手のライフを0にすることに成功した。
3ゲーム目は《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》の待機が空けて場に出た時、相手が《詐欺師の総督/Deceiver Exarch(NPH)》プレイからの睡蓮のタップという行動をとってきた。スタックで《睡蓮の花/Lotus Bloom(TSP)》を生贄にささげ、《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》と《双つ術/Twincast(10E)》を使ってそのままコンボを完走させることができた。
6-1
Round8 Ricky Sidher キキ・ポッド
相手は《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》スタックで《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》→《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage(EVE)》を1マナ残しで出してきた。おしい。僕は《双つ術/Twincast(10E)》を持っていたから、それじゃ1マナ足りないんだ。
+1《真髄の針/Pithing Needle(RTR)》+1《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage(DKA)》+1《急速混成/Rapid Hybridization(GTC)》+1(-2)《残響する真実/Echoing Truth(DST)》
-《手練/Sleight of Hand(9ED)》、《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》、《双つ術/Twincast(10E)》を組み合わせて4枚
2ゲーム目は《急速混成/Rapid Hybridization(GTC)》で相手の《出産の殻/Birthing Pod(NPH)》のチェインを止めようとしたら面白いことが起こった。《詐欺師の総督/Deceiver Exarch(NPH)》を《幻影の像/Phantasmal Image(M12)》がスタックに乗っているところで破壊すると、相手はコピー先として1マナの生物を選ぶことしかできなくなった。しかしながらその次のターンに相手は《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage(EVE)》をプレイしてきて、僕はただカウンター1個分を《残響する真実/Echoing Truth(DST)》に使わせることしかできなかった。
彼はさらに《調和スリヴァー/Harmonic Sliver(TSP)》と《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage(ARB)》で僕の場にばら撒かれたアーティファクトを破壊した。だが、僕は4ターン目にゲームに勝利した。
アーティファクト絡みのコンボデッキであるeggの素晴らしいところは、《古えの遺恨/Ancient Grudge(ISD)》などの茶破壊をものともせずコンボを決められることだ。
eggを使ってトロンとテストプレイをしている際、対戦相手は3ターン目《原基の印章/Seal of Primordium(PLC)》で場のアーティファクトを破壊、4ターン目《解放された者、カーン/Karn Liberated(NPH)》で場のアーティファクトをリムーブという動きをしてきた。彼のハンドには《精神隷属器/Mindslaver(MRD)》もあり、5ターン目には勝利が確実なものとなりそうだった。しかしあいにくそうはならなかった。カーンの返しでコンボを開始して相手のライフを0にしたのだ。今のモダンではeggはもっとも理不尽に相手を倒せるデッキだ。スタンダードやドラフトのデッキ相手にレガシーのストームデッキを使ってる気分になるよ。
7-1
Round9 Cedric Phillips’ friend トロン
《第二の日の出/Second Sunrise(MRD)》スタックで起動された《大祖始の遺産/Relic of Progenitus(ALA)》に対応して、《双つ術/Twincast(10E)》を唱えるという冒頭で説明した理想の挙動をすることができた。マナ加速である《作り直し/Reshape(DST)》なしでだ。言うまでもなく、コンボは完走した。
+1《真髄の針/Pithing Needle(RTR)》+2《残響する真実/Echoing Truth(DST)》+1《盲従/Blind Obedience(GTC)》
-1《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》-2《手練/Sleight of Hand(9ED)》-1《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb(MRD)》
サイド後で唯一警戒する必要があるのは《殺戮遊戯/Slaughter Games(RTR)》だけだ。これは《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》をサイドインすることで防げるには防げるが、僕は入れずに《殺戮遊戯/Slaughter Games(RTR)》される前にコンボを決めにいくのを選んだ。僕はサイドボードとして《ブーメラン/Boomerang(10E)》
候補に上がっていた。このマッチアップでは《ブーメラン/Boomerang(10E)》は《残響する真実/Echoing Truth(DST)》より強い。ランドを戻すことで実質Time Walkとして機能するからだ。サイドの《残響する真実/Echoing Truth(DST)》を1枚削って《ブーメラン/Boomerang(10E)》にするのはありだ。《残響する真実/Echoing Truth(DST)》4枚すべてサイドインするのは稀で、2枚の効果はほぼ同じだからだ。ただ《ブーメラン/Boomerang(10E)》は青青が必要なので唱えづらい場面もあるだろう。
もし僕がトロンを再びプレイするのなら、サイドボードの《殺戮遊戯/Slaughter Games(RTR)》を《記憶殺し/Memoricide(SOM)》にしたい。スケープシフトに対してはこの変更は悪く働くが、eggなどの他のコンボデッキに対しては、色拘束が緩い《記憶殺し/Memoricide(SOM)》の方が早いターンに撃ちやすくなるだろう。
8-1
なんとか1敗で切り抜けることができた。eggを回し続けた長い1日のおかげで僕はへとへとだった。僕は北カリフォルニアの友人達と夕食を食べながらキブラ―(ドムリ・ナヤ)とジョー(egg)の試合の観戦記事を読んた。キブラ―はフィーチャーマッチで「honest man…honest creatures…honest man…honest creatures…」と呪文のようにつぶやいていたらしい。これには笑ってしまい、2日目に向けて緊張がほぐれた気がした。
○一つ前の記事を要約すると
・赤緑アグロワンチャン
・ゾンビ隆盛
・未練・ヘルカイト・賛美天使あたりはくる
・ISDブロックのジャンドも隆盛
・デルバーは形が変わるだろう(アゾリウスチャームは微妙かもね)
・赤緑をナヤにする必要性はあんまなさそう
身内向けにMO配信でもやりますか
・赤緑アグロワンチャン
・ゾンビ隆盛
・未練・ヘルカイト・賛美天使あたりはくる
・ISDブロックのジャンドも隆盛
・デルバーは形が変わるだろう(アゾリウスチャームは微妙かもね)
・赤緑をナヤにする必要性はあんまなさそう
身内向けにMO配信でもやりますか
Carrie On – Predicting the Future
http://www.channelfireball.com/articles/carrie-on-%e2%80%93-predicting-the-future/
スタンダードのローテーションはマジックの醍吾味だよね。この時期はどのデッキが何が使えなくなるのか、次のエキスパンションで何を得るのかを見て行くのは楽しい。この作業は、科学者の仕事と似てると私は思う。データを分析し、そこから結果を予想することだから。今のスタンのデッキから次期エキスパンションのデッキを考えていくことは、環境初期のトーナメントのメタゲームを作ることにつながり、そしてすべての対戦相手に勝つためのデッキを練り上げることそのものだ。みんなが驚くようなデッキを1から作り上げたとしても、全く意味をなさないこともある。もしそのデッキが、みんなが使っているデッキに負けちゃうようだったらね。
今週は、メタゲームをひっぱって行くデッキの考察に時間をかけたいと思う。そしてローテーションによる勝ち組と負け組を考え、ラヴ二カのカードにどう差し代わっていくのか考えよう。その後、パワーがあるのに大会で見かけないカードについていろいろ考察していこう。
さて、前置きが長かったけど、ちゃちゃっと次期スタンの予想をしていきましょう。
(デッキリストは原文参照)
≪デルバーの失うもの≫:四肢切断、ギタクシア派の調査、はらわたうち、マナ漏出、思案、蒸気の絡み付き、青白ミランド
…まあ、この失うカードの多さが全部物語っているよね。これは平均的なデルバ―のデッキリストなんだけど、ほどんどのインスタント・ソーサリーはローテで落ちる。クリーチャーは全部残っているけどね。まず、思案のような軽いドロー呪文はラヴ二カには収録されないと思う。思案については、前に記事で軽く触れたけど…思案は強すぎると思うしね。
あなたはトップの操作をするカードがない環境でデルバ―をデッキに入れるべきだと思う?正解は、「入れておくべきである。」じゃあ、そういうデッキのデルバ―ってホントに強いのかっていう疑問が出てくる。おそらく強くはないだろう。でも、思案を使わずに裏返ったデルバ―のおかげで、かなりの数のゲームを勝った記憶があるプレイヤーも多いと思う。だから無理にライブラリー操作をしなくても、デルバ―をデッキに入れておくべきだと思う。デルバ―が反転するかどうかは、(正確な数字は手札に何があるかによるが)、1ターン目にデルバ―を置いたと仮定すると、2ターン目に33~50%の確率で反転することが期待できる。3/2飛行のクリーチャーでアタックに行ける確率としては悪くないよね。
私の周りの人は≪蒸気の絡み付き≫の代わりとしては≪送還≫を使えばいいって言う。まあ、代用品として使えなくもない。でも1点のライフロス効果はテンポ・デッキにとっては非常に重要な役割を担っている。また、《四肢切断≫と≪はらわた撃ち≫のスタン落ちは、デルバ―にとって重要な除去呪文の選択肢を狭めることにつながる。でも、私はラブ二カの帰還で≪流刑への道≫のような、久しくみてないタイプの優良除去が収録されてもおかしくないと思っている。
≪アゾリウスの魔除け≫は、青白デルバ―が失った呪文のスペースを埋めるのにぴったりのように見える。けれども、個人的には≪アゾリウスの魔除け≫は少しカードパワーが足りないように見える。≪破門≫の効果は確かに強力だ。しかし、アタッカーとブロッカーしか対象に取れない。ブロッカーをどかしてアタッカーのための道を開ける、という普通の除去呪文のように使えないのだ。デルバ―同士のミラー・マッチでは強そうだ。だから、お決まりのサイドボード要員になりそう。
≪マナ漏出≫がスタン落ちすることがこのデッキにとって一番の泣き所だと私は思う。しばらくの間は軽い優良カウンターは収録されないだろうし。最近はデルバ―デッキのリストに≪マナ漏出≫が4枚採用されることは少なくなってきたけど、使いやすいカウンターの欠如は、デルバーデッキを今後どのよう作っていくかを真面目に考えさせるものになる。今後、≪呪文嵌め≫やそれに似た条件付きカウンターが収録されることがありうるとは思う。でも、条件付きカウンターが活躍するか否かは、メタゲームによるし、そのメタゲームをプレイヤーが読み切れるかにかかっているから、使いやすい≪マナ漏出≫がなくなるのはデルバ―にとって大きな痛手になるだろう。
まあ、まとめるとデルバーデッキのクリーチャー軍団は強くて私も大好きなんだけど、いずれ来たるスタンシーズンにおいては、デッキの形・コンセプトを変えざるを得ないかもしれない、ってこと。
≪ナヤポッドの失うもの≫:出産の殻、極楽鳥、刃の接合者、業火のタイタン、ファイレクシアの変形者、赤緑ミランド、赤白ミランド
ひぎィィィィィィ!≪出産の殻≫もスタン落ちちゃうぅぅ!出産の殻はね、個人的に大好きだったね。この記事を読んでる人の中にも好きな人、いるでしょ?でもこれからはモダン環境でしか出産の殻は使えない(モダンのPTQシーズンで殻を使おう!)。あんなに強かったのに、次のシーズンは≪出産の殻≫というデッキタイプは消滅してしまう。
私は、出産の殻が抜けた「ナヤカラーのアグロデッキ」は次のシーズンでも活躍するでしょう、と思っていた。だけど、ちょっと待て。このデッキの最強の3マナの生物もスタン落ちしちゃう!
≪刃の接合者≫はこのデッキの強さの要だった。カード1枚で4点クロックになり、出産の殻と相性が良く、≪修復の天使≫が対象に取るのは大抵こいつだ。
≪刃の接合者≫のスタン落ちは接合者を使用しているデッキの存在意義を揺るがす。≪刃の接合者≫は、アグロデッキにとっては天敵で、接合者の流行前は≪絡み根の霊≫がスタン環境を駆け回っていた。≪絡み根の霊≫はスタン落ちしない。だが≪刃の接合者≫は環境からいなくなる。つまり≪絡み根の霊≫はまたスタンの前線に舞い戻ってくると私は確信している。
≪赤緑アグロの失うもの≫:極楽鳥、ラノワールのエルフ、戦争と平和の剣、饗宴と飢餓の剣、緑の太陽の頂点、赤緑ミランド
現環境のクソゲー発生装置である≪忌むべきもののかがり火≫を一番うまく使えるのは、赤緑アグロである。アグレッシブなデッキで使われるかがり火は、それ以外で使われるかがり火より強いと私は考えてる…勘違いしないでほしいのは、かがり火はどのデッキで使っても超強力だ。ただ、効果を十分に堪能するのなら、ガツガツ攻めて行くデッキにいれるべきだってことが言いたいだけ。
このデッキはスタン落ちによる弱体化がないわけではない。≪緑の太陽の頂点≫と≪饗宴と飢餓・戦争と平和の剣≫にはお世話になった。グルールのカードはゲート・クラッシュまででないから、このデッキの強化のためにはRtRの発売からさらに3カ月待たなきゃいけない。でも≪絡み根の霊≫≪怨恨≫≪忌むべきもののかがり火≫≪高原の狩りの達人≫という強力な骨組を赤緑アグロは有している。誰かがこのデッキを調整して、メタゲームに浮上するくらいのデッキに昇華する可能性は十分にある。
さてお次に≪刃の接合者≫のリタイアで恩恵を受けるもう一つのデッキ…ゾンビデッキの考察に移ろう。そう、今回のローテーションの一番の勝ち組だよ!
≪ゾンビの失うもの≫:煙霧吐き、ゲスの評決、はらわたうち、迫撃鞘、赤黒ミランド
「ゾンビ」の失うカードはメチャクチャ少ない。≪迫撃鞘≫は≪血の座の吸血鬼≫で代替できるだろう。私は≪血の座の吸血鬼≫がかなり好きなんだよね。≪黒割れの崖≫の枠には≪血の墓所≫。アンタップのための2点のライフロスは、アグロデッキにとっては些細なものだ。
「ゾンビ」デッキが失うものがこんなにも少ないが故に、誰だって最初のスタンの大会に持っていこうとするだろう。デッキ選択をする時にまず候補にあがるだろうし、使用率はかなり高くなることが見込まれる。もし私が、デッキを1から作りあげるのが得意なプレイヤーなら、ゾンビデッキに対して相性の良いデッキをもちこみ、ライバルの鼻を明かしにいくんだろう。でも、現時点ではそんなデッキを組めるアイデアはないんだ、ごめん。まあ、≪火柱≫でゾンビが墓場から戻ってこないようにしつつ、除去呪文を多く入れて、やっかいな≪血の芸術家≫のようなクリーチャーを潰していくのがうまいやり方なんじゃないかな。
「今のデッキが次のスタンダードを支配するわけではない」ことを理解するために、博士号を取得している必要なんてない。誰だってすぐわかる。だってどのデッキも重要なパーツが抜けて行くから。同じように、ビックマナ系統のデッキが次期スタンでも生まれるようなら、それはみんなが「つまんない」と評するようになった≪原始のタイタン≫を用いたビック・マナのデッキとは全然違うものになるだろう。
○スタンダードがこれからどう動いていくのかを考えるためには、2つのことが必要である。1つはメタゲームが原因で、強力なのに日の目を浴びていないカードを見ていくこと。そしてもう1つは、終わりを迎えようとしているイニストラード・ブロック構築がどうなっているかを追っていくことだ。
①下の5枚は、現環境の採用率は低いものの、他のカードの退場で日の目を見ることになりそうなカードだ。
≪未練ある魂≫
≪雷口のヘルカイト≫
≪荘厳な大天使≫
≪檻ヴィあ・ヴォルダーレン≫
≪血統の守り手≫
≪未練ある魂≫が加入したものの期待されていた『白黒トークン』はあまり活躍しなかった。≪未練ある魂≫を採用していることが多いコントロール・デッキも現環境についていけずお休み中だ。≪未練ある魂≫はそれ自体のカードパワーが高いし、そろそろ戻ってくる時が来たんじゃないかな。そして、≪未練ある魂≫が戻ってくるのならそれを潰す≪雷口のヘルカイト≫も戻ってくるだろうね!
≪雷口のヘルカイト≫はテンポ・デッキが「手札を戻す」効果を持つカードを使わなくなったら(蒸気の絡み付きがなくなったら)、採用率がかなり上がるだろう。スピリットトークンを一層する能力がなくとも、ヘルカイトはまあ強い。≪雷口のヘルカイト≫と≪未練ある魂≫、メタゲームをどのように読んでこの2枚のカードを何枚採用していくか、他のプレイヤーが悩むのを見るのは楽しそうだ(今年の初めの方の≪腐食の突風≫VS青白黒スピリット・デッキのように)。
他のカード達は高価だが制圧力が高く、しかし、≪蒸気の絡み付き≫に弱い3枚だ。次のスタンではこういう単純にパワーが高いカードをデッキにいれていきたい。その中でも≪荘厳な大天使≫は一番のお気に入り。(別に天使だからっていう理由で選んでいるわけじゃないよ!)すでにセレズ二ア・ギルドにはトークンを生成するカードが多く収録されているし、『緑白黒トークン』が相手のブロッカーを乗り越えるために≪荘厳な大天使≫を採用するだろう!+8/+8修正がついたクリーチャーで殴るなら、どの生物でも大差ないだろうしね!
ま、こういう「単騎無双型」のクリーチャーがスタンで活躍するようになると、自然と今までよりも多くの単体除去がデッキに積まれることになる。現環境では除去と言ったら≪忌むべきもののかがり火≫、またはタフネス1のクリーチャーを対処するための除去(≪はらわた撃ち≫≪悲劇的な過ち≫など)のどちらかしかない。除去呪文の採用に関しては、今の状況からは変わるだろうが、幸運なことにラヴ二カへの帰還で、「イカしている」除去呪文がいくつかでてる(色拘束がちょっと心配だけど)…スタン落ちしてしまう≪破滅の刃≫の穴はこれで埋めろってことね。
②もしあなたがブロック構築に精通していないのなら、これからのスタンの参考になるデッキを1つあげておこう。時たま違うタイプのデッキも見かけるけど、この「ジャンド」デッキが環境を支配している。たまーに≪修復の天使≫を使うために白が足されることもあるけど、基本は3色ね。
1 Cavern of Souls
4 Evolving Wilds
6 Forest
1 Kessig Wolf Run
4 Mountain
5 Swamp
3 Woodland Cemetery
4 Avacyn’s Pilgrim
4 Borderland Ranger
2 Daybreak Ranger
2 Falkenrath Aristocrat
4 Huntmaster of the Fells
4 Wolfir Silverheart
4 Bonfire of the Damned
2 Garruk Relentless
2 Liliana of the Veil
2 Pillar of Flame
2 Sever the Bloodline
4 Tragic Slip
このデッキはスタンダ―ドでも影響があるカードばかりで組まれている。≪忌むべきもののかがり火≫≪ウルフィーの銀心≫≪ファルケンラスの貴種≫≪高原の狩りの達人≫などなど…
ブロック構築のこのデッキはマナベースの脆弱さが課題の1つだった。そのため、たまに≪豊かな成長≫を採用しているレシピも見かける。このリストでは白のカードが入っていないのに≪アヴァシンの巡礼者≫が採用されている…スタンで使うには少し不安があった。でも次期スタン環境では≪草むした墓≫≪血の墓所≫の再録によりカラーの調達は楽になるだろう。加えて、≪アヴァシンの巡礼者≫よりも性能のいい≪東屋のエルフ≫がいて、こいつはショックランドと相性がいい。どうでもいいんだけど≪極楽鳥≫が再録されなかったことにはたまげたわね。
ゴルガリとラクドスがラヴ二カへの帰還に収録されているってことは、すでに採用に値する十分なカードがあるってことだから、スタンダードでジャンドデッキが組まれるのは確実じゃないかしら。
≪戦慄掘り≫
≪突然の衰微≫
≪見えざるもの、ヴラスカ≫
とかね。
以上が私の次のスタン環境の予想図をまとめたもの。どのカードが旋風を巻き起こすかな?あなたはトーナメントで最初に暴れるのはゾンビだと思う?それとも「ラヴ二カへの帰還」生まれのデッキが一世を風靡するのかな?何か思っていることがあったらメールをどうぞ。
では、また来週の同じ日に会いましょう!!
http://www.channelfireball.com/articles/carrie-on-%e2%80%93-predicting-the-future/
スタンダードのローテーションはマジックの醍吾味だよね。この時期はどのデッキが何が使えなくなるのか、次のエキスパンションで何を得るのかを見て行くのは楽しい。この作業は、科学者の仕事と似てると私は思う。データを分析し、そこから結果を予想することだから。今のスタンのデッキから次期エキスパンションのデッキを考えていくことは、環境初期のトーナメントのメタゲームを作ることにつながり、そしてすべての対戦相手に勝つためのデッキを練り上げることそのものだ。みんなが驚くようなデッキを1から作り上げたとしても、全く意味をなさないこともある。もしそのデッキが、みんなが使っているデッキに負けちゃうようだったらね。
今週は、メタゲームをひっぱって行くデッキの考察に時間をかけたいと思う。そしてローテーションによる勝ち組と負け組を考え、ラヴ二カのカードにどう差し代わっていくのか考えよう。その後、パワーがあるのに大会で見かけないカードについていろいろ考察していこう。
さて、前置きが長かったけど、ちゃちゃっと次期スタンの予想をしていきましょう。
(デッキリストは原文参照)
≪デルバーの失うもの≫:四肢切断、ギタクシア派の調査、はらわたうち、マナ漏出、思案、蒸気の絡み付き、青白ミランド
…まあ、この失うカードの多さが全部物語っているよね。これは平均的なデルバ―のデッキリストなんだけど、ほどんどのインスタント・ソーサリーはローテで落ちる。クリーチャーは全部残っているけどね。まず、思案のような軽いドロー呪文はラヴ二カには収録されないと思う。思案については、前に記事で軽く触れたけど…思案は強すぎると思うしね。
あなたはトップの操作をするカードがない環境でデルバ―をデッキに入れるべきだと思う?正解は、「入れておくべきである。」じゃあ、そういうデッキのデルバ―ってホントに強いのかっていう疑問が出てくる。おそらく強くはないだろう。でも、思案を使わずに裏返ったデルバ―のおかげで、かなりの数のゲームを勝った記憶があるプレイヤーも多いと思う。だから無理にライブラリー操作をしなくても、デルバ―をデッキに入れておくべきだと思う。デルバ―が反転するかどうかは、(正確な数字は手札に何があるかによるが)、1ターン目にデルバ―を置いたと仮定すると、2ターン目に33~50%の確率で反転することが期待できる。3/2飛行のクリーチャーでアタックに行ける確率としては悪くないよね。
私の周りの人は≪蒸気の絡み付き≫の代わりとしては≪送還≫を使えばいいって言う。まあ、代用品として使えなくもない。でも1点のライフロス効果はテンポ・デッキにとっては非常に重要な役割を担っている。また、《四肢切断≫と≪はらわた撃ち≫のスタン落ちは、デルバ―にとって重要な除去呪文の選択肢を狭めることにつながる。でも、私はラブ二カの帰還で≪流刑への道≫のような、久しくみてないタイプの優良除去が収録されてもおかしくないと思っている。
≪アゾリウスの魔除け≫は、青白デルバ―が失った呪文のスペースを埋めるのにぴったりのように見える。けれども、個人的には≪アゾリウスの魔除け≫は少しカードパワーが足りないように見える。≪破門≫の効果は確かに強力だ。しかし、アタッカーとブロッカーしか対象に取れない。ブロッカーをどかしてアタッカーのための道を開ける、という普通の除去呪文のように使えないのだ。デルバ―同士のミラー・マッチでは強そうだ。だから、お決まりのサイドボード要員になりそう。
≪マナ漏出≫がスタン落ちすることがこのデッキにとって一番の泣き所だと私は思う。しばらくの間は軽い優良カウンターは収録されないだろうし。最近はデルバ―デッキのリストに≪マナ漏出≫が4枚採用されることは少なくなってきたけど、使いやすいカウンターの欠如は、デルバーデッキを今後どのよう作っていくかを真面目に考えさせるものになる。今後、≪呪文嵌め≫やそれに似た条件付きカウンターが収録されることがありうるとは思う。でも、条件付きカウンターが活躍するか否かは、メタゲームによるし、そのメタゲームをプレイヤーが読み切れるかにかかっているから、使いやすい≪マナ漏出≫がなくなるのはデルバ―にとって大きな痛手になるだろう。
まあ、まとめるとデルバーデッキのクリーチャー軍団は強くて私も大好きなんだけど、いずれ来たるスタンシーズンにおいては、デッキの形・コンセプトを変えざるを得ないかもしれない、ってこと。
≪ナヤポッドの失うもの≫:出産の殻、極楽鳥、刃の接合者、業火のタイタン、ファイレクシアの変形者、赤緑ミランド、赤白ミランド
ひぎィィィィィィ!≪出産の殻≫もスタン落ちちゃうぅぅ!出産の殻はね、個人的に大好きだったね。この記事を読んでる人の中にも好きな人、いるでしょ?でもこれからはモダン環境でしか出産の殻は使えない(モダンのPTQシーズンで殻を使おう!)。あんなに強かったのに、次のシーズンは≪出産の殻≫というデッキタイプは消滅してしまう。
私は、出産の殻が抜けた「ナヤカラーのアグロデッキ」は次のシーズンでも活躍するでしょう、と思っていた。だけど、ちょっと待て。このデッキの最強の3マナの生物もスタン落ちしちゃう!
≪刃の接合者≫はこのデッキの強さの要だった。カード1枚で4点クロックになり、出産の殻と相性が良く、≪修復の天使≫が対象に取るのは大抵こいつだ。
≪刃の接合者≫のスタン落ちは接合者を使用しているデッキの存在意義を揺るがす。≪刃の接合者≫は、アグロデッキにとっては天敵で、接合者の流行前は≪絡み根の霊≫がスタン環境を駆け回っていた。≪絡み根の霊≫はスタン落ちしない。だが≪刃の接合者≫は環境からいなくなる。つまり≪絡み根の霊≫はまたスタンの前線に舞い戻ってくると私は確信している。
≪赤緑アグロの失うもの≫:極楽鳥、ラノワールのエルフ、戦争と平和の剣、饗宴と飢餓の剣、緑の太陽の頂点、赤緑ミランド
現環境のクソゲー発生装置である≪忌むべきもののかがり火≫を一番うまく使えるのは、赤緑アグロである。アグレッシブなデッキで使われるかがり火は、それ以外で使われるかがり火より強いと私は考えてる…勘違いしないでほしいのは、かがり火はどのデッキで使っても超強力だ。ただ、効果を十分に堪能するのなら、ガツガツ攻めて行くデッキにいれるべきだってことが言いたいだけ。
このデッキはスタン落ちによる弱体化がないわけではない。≪緑の太陽の頂点≫と≪饗宴と飢餓・戦争と平和の剣≫にはお世話になった。グルールのカードはゲート・クラッシュまででないから、このデッキの強化のためにはRtRの発売からさらに3カ月待たなきゃいけない。でも≪絡み根の霊≫≪怨恨≫≪忌むべきもののかがり火≫≪高原の狩りの達人≫という強力な骨組を赤緑アグロは有している。誰かがこのデッキを調整して、メタゲームに浮上するくらいのデッキに昇華する可能性は十分にある。
さてお次に≪刃の接合者≫のリタイアで恩恵を受けるもう一つのデッキ…ゾンビデッキの考察に移ろう。そう、今回のローテーションの一番の勝ち組だよ!
≪ゾンビの失うもの≫:煙霧吐き、ゲスの評決、はらわたうち、迫撃鞘、赤黒ミランド
「ゾンビ」の失うカードはメチャクチャ少ない。≪迫撃鞘≫は≪血の座の吸血鬼≫で代替できるだろう。私は≪血の座の吸血鬼≫がかなり好きなんだよね。≪黒割れの崖≫の枠には≪血の墓所≫。アンタップのための2点のライフロスは、アグロデッキにとっては些細なものだ。
「ゾンビ」デッキが失うものがこんなにも少ないが故に、誰だって最初のスタンの大会に持っていこうとするだろう。デッキ選択をする時にまず候補にあがるだろうし、使用率はかなり高くなることが見込まれる。もし私が、デッキを1から作りあげるのが得意なプレイヤーなら、ゾンビデッキに対して相性の良いデッキをもちこみ、ライバルの鼻を明かしにいくんだろう。でも、現時点ではそんなデッキを組めるアイデアはないんだ、ごめん。まあ、≪火柱≫でゾンビが墓場から戻ってこないようにしつつ、除去呪文を多く入れて、やっかいな≪血の芸術家≫のようなクリーチャーを潰していくのがうまいやり方なんじゃないかな。
「今のデッキが次のスタンダードを支配するわけではない」ことを理解するために、博士号を取得している必要なんてない。誰だってすぐわかる。だってどのデッキも重要なパーツが抜けて行くから。同じように、ビックマナ系統のデッキが次期スタンでも生まれるようなら、それはみんなが「つまんない」と評するようになった≪原始のタイタン≫を用いたビック・マナのデッキとは全然違うものになるだろう。
○スタンダードがこれからどう動いていくのかを考えるためには、2つのことが必要である。1つはメタゲームが原因で、強力なのに日の目を浴びていないカードを見ていくこと。そしてもう1つは、終わりを迎えようとしているイニストラード・ブロック構築がどうなっているかを追っていくことだ。
①下の5枚は、現環境の採用率は低いものの、他のカードの退場で日の目を見ることになりそうなカードだ。
≪未練ある魂≫
≪雷口のヘルカイト≫
≪荘厳な大天使≫
≪檻ヴィあ・ヴォルダーレン≫
≪血統の守り手≫
≪未練ある魂≫が加入したものの期待されていた『白黒トークン』はあまり活躍しなかった。≪未練ある魂≫を採用していることが多いコントロール・デッキも現環境についていけずお休み中だ。≪未練ある魂≫はそれ自体のカードパワーが高いし、そろそろ戻ってくる時が来たんじゃないかな。そして、≪未練ある魂≫が戻ってくるのならそれを潰す≪雷口のヘルカイト≫も戻ってくるだろうね!
≪雷口のヘルカイト≫はテンポ・デッキが「手札を戻す」効果を持つカードを使わなくなったら(蒸気の絡み付きがなくなったら)、採用率がかなり上がるだろう。スピリットトークンを一層する能力がなくとも、ヘルカイトはまあ強い。≪雷口のヘルカイト≫と≪未練ある魂≫、メタゲームをどのように読んでこの2枚のカードを何枚採用していくか、他のプレイヤーが悩むのを見るのは楽しそうだ(今年の初めの方の≪腐食の突風≫VS青白黒スピリット・デッキのように)。
他のカード達は高価だが制圧力が高く、しかし、≪蒸気の絡み付き≫に弱い3枚だ。次のスタンではこういう単純にパワーが高いカードをデッキにいれていきたい。その中でも≪荘厳な大天使≫は一番のお気に入り。(別に天使だからっていう理由で選んでいるわけじゃないよ!)すでにセレズ二ア・ギルドにはトークンを生成するカードが多く収録されているし、『緑白黒トークン』が相手のブロッカーを乗り越えるために≪荘厳な大天使≫を採用するだろう!+8/+8修正がついたクリーチャーで殴るなら、どの生物でも大差ないだろうしね!
ま、こういう「単騎無双型」のクリーチャーがスタンで活躍するようになると、自然と今までよりも多くの単体除去がデッキに積まれることになる。現環境では除去と言ったら≪忌むべきもののかがり火≫、またはタフネス1のクリーチャーを対処するための除去(≪はらわた撃ち≫≪悲劇的な過ち≫など)のどちらかしかない。除去呪文の採用に関しては、今の状況からは変わるだろうが、幸運なことにラヴ二カへの帰還で、「イカしている」除去呪文がいくつかでてる(色拘束がちょっと心配だけど)…スタン落ちしてしまう≪破滅の刃≫の穴はこれで埋めろってことね。
②もしあなたがブロック構築に精通していないのなら、これからのスタンの参考になるデッキを1つあげておこう。時たま違うタイプのデッキも見かけるけど、この「ジャンド」デッキが環境を支配している。たまーに≪修復の天使≫を使うために白が足されることもあるけど、基本は3色ね。
1 Cavern of Souls
4 Evolving Wilds
6 Forest
1 Kessig Wolf Run
4 Mountain
5 Swamp
3 Woodland Cemetery
4 Avacyn’s Pilgrim
4 Borderland Ranger
2 Daybreak Ranger
2 Falkenrath Aristocrat
4 Huntmaster of the Fells
4 Wolfir Silverheart
4 Bonfire of the Damned
2 Garruk Relentless
2 Liliana of the Veil
2 Pillar of Flame
2 Sever the Bloodline
4 Tragic Slip
このデッキはスタンダ―ドでも影響があるカードばかりで組まれている。≪忌むべきもののかがり火≫≪ウルフィーの銀心≫≪ファルケンラスの貴種≫≪高原の狩りの達人≫などなど…
ブロック構築のこのデッキはマナベースの脆弱さが課題の1つだった。そのため、たまに≪豊かな成長≫を採用しているレシピも見かける。このリストでは白のカードが入っていないのに≪アヴァシンの巡礼者≫が採用されている…スタンで使うには少し不安があった。でも次期スタン環境では≪草むした墓≫≪血の墓所≫の再録によりカラーの調達は楽になるだろう。加えて、≪アヴァシンの巡礼者≫よりも性能のいい≪東屋のエルフ≫がいて、こいつはショックランドと相性がいい。どうでもいいんだけど≪極楽鳥≫が再録されなかったことにはたまげたわね。
ゴルガリとラクドスがラヴ二カへの帰還に収録されているってことは、すでに採用に値する十分なカードがあるってことだから、スタンダードでジャンドデッキが組まれるのは確実じゃないかしら。
≪戦慄掘り≫
≪突然の衰微≫
≪見えざるもの、ヴラスカ≫
とかね。
以上が私の次のスタン環境の予想図をまとめたもの。どのカードが旋風を巻き起こすかな?あなたはトーナメントで最初に暴れるのはゾンビだと思う?それとも「ラヴ二カへの帰還」生まれのデッキが一世を風靡するのかな?何か思っていることがあったらメールをどうぞ。
では、また来週の同じ日に会いましょう!!
http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gphou10/welcome#7
決勝戦:Adam Yurchick VS Shaun Rodriguez
過去の半年の印象的なラスト・スパートが存在したのにも関わらず、なぜAdam Yurchick(以下、アダム)の友人が彼をはやし立てるのかを理解するのは容易い。彼は2つのグランプリで優勝まであと一歩というところまで進んだこともあるし、国内選手権でも準優勝の経験があり、そのうえ2008年のプロツアー・ハリウッドのトップ8まであと一歩だったという成績をもつ。DJ Kastner(※1)は、対戦相手のShuan Rodriguez(以下、ロドリゲス)が使っている≪爆裂+破綻/Boom+Bust≫と≪血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf≫のコンボ入りのZOOの制作者の一人であるものの、自分の編み出したデッキに対して誠実ではなかった。彼は自分の仲間であるAdamを応援していたのだ。
「もちろん、アダムさ」筆者が「君は誰を応援してるの?」と聞いたらDJ Kastnerはこう答えた。「俺達はここで、水曜日からずっと、ずっと、ずっとテストプレイをしてたんだ。もしロドリゲス(Rodriguez)が≪時間の孤立/Temporal Isolation≫ をマリット・レイジに使ったとしても、アダムが次に≪消耗の儀式/Rite of Consumption ≫をプレイして勝つさ」
ロドリゲスもアダムも決勝卓につき、GGSライブ(※2)のオーディオ装置をぎこちなくいじった。彼らはもうほとんどグランプリ・ヒューストンの優勝杯を誰がその手に掲げるのかを決定する準備はできている。
「テステス、マイクのテスト中」Rashad(※3)が近くまで歩いてきた時、アダムは言った。
「もしそれの電源がついててそれが動いてるんなら」とRashadは言った。
「俺これ(オーディオ装置)落としちゃってこれの部品取れちゃったんだけど」とアダムは言った。
「君、それ壊しちゃったの!?」とRashadは叫んだけど、ロドリゲスもアダムもそんなことには注意を払わなかった。なぜなら二人ともその時にはお互いのデックリストを見ることに没頭していたからだ。アダムはDDTを、ロドリゲスは爆裂+破綻入りのZOOを使用している。このPTQシーズンの時期の元でもっとも隆盛したアーキタイプである2つである。
Game1
互いにオープニング・ハンドである7枚をマリガンした後、彼らはきびきびとライブラリーをシャッフルし、合計12枚のプレイするのに適しているであろうハンドをキープした。アダムは≪精神を刻みし者、ジェイス/Jace≫を刻印しながらの≪金属モックス/Chrome Mox≫で、1ターン目から≪闇の腹心/Dark Confidant≫をプレイしライブラリーのカードを掘り続けようとする。対するロドリゲスはフェッチ+アンタップインから、ライフを17にして≪野生のナカティル/Wild Nacatl≫をプレイ。アダムは闇の腹心で≪強迫的な研究/ Compulsive Research≫をめくってロドリゲスとライフを同じにして、強迫的な研究をプレイ、効果で≪弱者の剣/Sword of the Meek≫と≪金属モックス/ Chrome Mox≫をディスカードした。ロドリゲスは返しのターンで2体の≪貴族の教主/Noble Hierarch≫をプレイ、そして5点のアタック。アダムは≪飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry≫を公開してこれによりライフは10。彼は自分のライフを8にしながらの≪思考囲い/Thoughtseize≫のプレイにより、ロドリゲスの手札に≪聖遺の騎士/Knight≫と土地があることを確認。もちろん騎士をディスカードさせそして≪飛行機械の鋳造所/ Thopter Foundry≫をプレイする。
ロドリゲスは≪時間の孤立/ Temporal Isolation≫をボブにつけてそしてナカティルでアタック。アダムは≪飛行機械の鋳造所/ Thopter Foundry≫によりトークンを生み出してブロック。止まらないコンボが完成し、アダムはナカティルとその他のクリーチャーを唸らせたままにすることができるようになった。ロドリゲスはドローして≪稲妻のらせん/ Lightning Helix≫をプレイ。≪闇の腹心/Dark Confidant≫を除去したが、この行動は実際には大勢になんの効力も及ぼさないことを示していた。そして、アダムの空軍は新しい兵士を徴兵し続けるので、ライフの総量はビートダウン・プレイヤーにとって正しくない方向に動き続ける。アダムはロドリゲスのすかすかの手札からプレイされた≪タルモゴイフ/Tarmogoyf≫ をちらりと見もしなかった。ロドリゲスが≪タルモゴイフ/Tarmogoyf≫をアンタップをするまでには、ライフの総量は19対5とアダムに味方している。ロドリゲスはカードをさっさと片づけて、サイドボードに手を伸ばした。ロドリゲスはデッキから≪血染めの月/ Blood Moon≫と≪爆裂+破綻/Boom//Bust≫のほとんどをまとめて抜き出して、≪流刑への道/ Path to Exile≫,≪減衰のマトリックス/Damping Matrix≫,≪古えの遺恨/ Ancient Grudge≫のためにスロットを割いた。アダムの方は、サイドボードから、≪滅び/Damnation≫,≪死の印/Death Mark≫,≪精神を刻む者、ジェイス/ Jace, the Mind Sculptor≫のようなクリーチャーをコントロールするカードを多くを投入したようだ。
(※1 DJ Kastner:アメリカの若手プレイヤーさんらしい。アダムの調整仲間。上にも書きましたが、BBE+爆裂+破綻入りZOOの制作者の一人。)
(※2 マジックとかのプロレベルのトーナメントを動画にしてお届けしているサイト。)
(※3 どなた?)
Game2→next
決勝戦:Adam Yurchick VS Shaun Rodriguez
過去の半年の印象的なラスト・スパートが存在したのにも関わらず、なぜAdam Yurchick(以下、アダム)の友人が彼をはやし立てるのかを理解するのは容易い。彼は2つのグランプリで優勝まであと一歩というところまで進んだこともあるし、国内選手権でも準優勝の経験があり、そのうえ2008年のプロツアー・ハリウッドのトップ8まであと一歩だったという成績をもつ。DJ Kastner(※1)は、対戦相手のShuan Rodriguez(以下、ロドリゲス)が使っている≪爆裂+破綻/Boom+Bust≫と≪血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf≫のコンボ入りのZOOの制作者の一人であるものの、自分の編み出したデッキに対して誠実ではなかった。彼は自分の仲間であるAdamを応援していたのだ。
「もちろん、アダムさ」筆者が「君は誰を応援してるの?」と聞いたらDJ Kastnerはこう答えた。「俺達はここで、水曜日からずっと、ずっと、ずっとテストプレイをしてたんだ。もしロドリゲス(Rodriguez)が≪時間の孤立/Temporal Isolation≫ をマリット・レイジに使ったとしても、アダムが次に≪消耗の儀式/Rite of Consumption ≫をプレイして勝つさ」
ロドリゲスもアダムも決勝卓につき、GGSライブ(※2)のオーディオ装置をぎこちなくいじった。彼らはもうほとんどグランプリ・ヒューストンの優勝杯を誰がその手に掲げるのかを決定する準備はできている。
「テステス、マイクのテスト中」Rashad(※3)が近くまで歩いてきた時、アダムは言った。
「もしそれの電源がついててそれが動いてるんなら」とRashadは言った。
「俺これ(オーディオ装置)落としちゃってこれの部品取れちゃったんだけど」とアダムは言った。
「君、それ壊しちゃったの!?」とRashadは叫んだけど、ロドリゲスもアダムもそんなことには注意を払わなかった。なぜなら二人ともその時にはお互いのデックリストを見ることに没頭していたからだ。アダムはDDTを、ロドリゲスは爆裂+破綻入りのZOOを使用している。このPTQシーズンの時期の元でもっとも隆盛したアーキタイプである2つである。
Game1
互いにオープニング・ハンドである7枚をマリガンした後、彼らはきびきびとライブラリーをシャッフルし、合計12枚のプレイするのに適しているであろうハンドをキープした。アダムは≪精神を刻みし者、ジェイス/Jace≫を刻印しながらの≪金属モックス/Chrome Mox≫で、1ターン目から≪闇の腹心/Dark Confidant≫をプレイしライブラリーのカードを掘り続けようとする。対するロドリゲスはフェッチ+アンタップインから、ライフを17にして≪野生のナカティル/Wild Nacatl≫をプレイ。アダムは闇の腹心で≪強迫的な研究/ Compulsive Research≫をめくってロドリゲスとライフを同じにして、強迫的な研究をプレイ、効果で≪弱者の剣/Sword of the Meek≫と≪金属モックス/ Chrome Mox≫をディスカードした。ロドリゲスは返しのターンで2体の≪貴族の教主/Noble Hierarch≫をプレイ、そして5点のアタック。アダムは≪飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry≫を公開してこれによりライフは10。彼は自分のライフを8にしながらの≪思考囲い/Thoughtseize≫のプレイにより、ロドリゲスの手札に≪聖遺の騎士/Knight≫と土地があることを確認。もちろん騎士をディスカードさせそして≪飛行機械の鋳造所/ Thopter Foundry≫をプレイする。
ロドリゲスは≪時間の孤立/ Temporal Isolation≫をボブにつけてそしてナカティルでアタック。アダムは≪飛行機械の鋳造所/ Thopter Foundry≫によりトークンを生み出してブロック。止まらないコンボが完成し、アダムはナカティルとその他のクリーチャーを唸らせたままにすることができるようになった。ロドリゲスはドローして≪稲妻のらせん/ Lightning Helix≫をプレイ。≪闇の腹心/Dark Confidant≫を除去したが、この行動は実際には大勢になんの効力も及ぼさないことを示していた。そして、アダムの空軍は新しい兵士を徴兵し続けるので、ライフの総量はビートダウン・プレイヤーにとって正しくない方向に動き続ける。アダムはロドリゲスのすかすかの手札からプレイされた≪タルモゴイフ/Tarmogoyf≫ をちらりと見もしなかった。ロドリゲスが≪タルモゴイフ/Tarmogoyf≫をアンタップをするまでには、ライフの総量は19対5とアダムに味方している。ロドリゲスはカードをさっさと片づけて、サイドボードに手を伸ばした。ロドリゲスはデッキから≪血染めの月/ Blood Moon≫と≪爆裂+破綻/Boom//Bust≫のほとんどをまとめて抜き出して、≪流刑への道/ Path to Exile≫,≪減衰のマトリックス/Damping Matrix≫,≪古えの遺恨/ Ancient Grudge≫のためにスロットを割いた。アダムの方は、サイドボードから、≪滅び/Damnation≫,≪死の印/Death Mark≫,≪精神を刻む者、ジェイス/ Jace, the Mind Sculptor≫のようなクリーチャーをコントロールするカードを多くを投入したようだ。
(※1 DJ Kastner:アメリカの若手プレイヤーさんらしい。アダムの調整仲間。上にも書きましたが、BBE+爆裂+破綻入りZOOの制作者の一人。)
(※2 マジックとかのプロレベルのトーナメントを動画にしてお届けしているサイト。)
(※3 どなた?)
Game2→next
もうすぐプレリですね^^土曜が待ち遠しいw
今日は金曜のFNMについて書こうと思います
〜柏FNM〜
場所は柏で参加者14?人だったかな?
デッキは続唱デアリカズw
1回戦 緑単 ××
いわゆるニッサフレアですね…
1戦目:緑マナでないけどランパン+土地2枚のハンドをキープ→土地引かずニッサ×3により死亡
サイドからデスマーク,ジャンドの魔除け,蔓延を投入
メインからは群れドラ抜いたり。
2戦目:ノーランド→黒マナでないけどデスマーク×2,ブライトニング土地3のハンドをキープ→赤緑ミシュランを4枚場に揃えて投了。
「ジャンドの1番の敵は事故」
今日は…呪われている
2回戦 黒単 ○○
先週もあたった方なのでデッキはだいたい把握。
小粒でガリガリ殴ってくるタイプのデッキ。
1戦目:血編み3枚とギャンコマで勝ち
サイドから蔓延,ジャンドチャームいれたり。
メインから群れドラぬいたり。
2戦目:後手土地2荒廃稲妻ジャンドチャーム稲妻×3キープしたら
土地3枚で止まったけど
ギャンコマ無双で勝ち
吸血鬼に限らず黒単はギャンコマとかトリナクスとかホントにきついからな…
3回戦:Bossナヤt青@Qoo ○×○
いつもデッキ借りたりお世話になっとりますww
アラーラ落ちたら本気出すんでwwがんばりますw
Bossナヤの忘却の輪→バントチャームの方が強くね?
という理由で誕生したらしいデッキ。
今日はマリガンを合計6回したそうですw
そして全ての記憶がここで途切れるww
覚えてないけどとりあえず勝ったらしいw
結果は2―1の5位で賞品なし…
でもプロモの血編みはシャー…じゃなくてトレードして4枚そろいました?
この日記読んでくれた方で
ジャンド使う暇な方がいたら
答えていただきたいのですが
早い相手(赤単とか低マナ域ビートとか)に群れドラって抜きますかね?
今日は金曜のFNMについて書こうと思います
〜柏FNM〜
場所は柏で参加者14?人だったかな?
デッキは続唱デアリカズw
1回戦 緑単 ××
いわゆるニッサフレアですね…
1戦目:緑マナでないけどランパン+土地2枚のハンドをキープ→土地引かずニッサ×3により死亡
サイドからデスマーク,ジャンドの魔除け,蔓延を投入
メインからは群れドラ抜いたり。
2戦目:ノーランド→黒マナでないけどデスマーク×2,ブライトニング土地3のハンドをキープ→赤緑ミシュランを4枚場に揃えて投了。
「ジャンドの1番の敵は事故」
今日は…呪われている
2回戦 黒単 ○○
先週もあたった方なのでデッキはだいたい把握。
小粒でガリガリ殴ってくるタイプのデッキ。
1戦目:血編み3枚とギャンコマで勝ち
サイドから蔓延,ジャンドチャームいれたり。
メインから群れドラぬいたり。
2戦目:後手土地2荒廃稲妻ジャンドチャーム稲妻×3キープしたら
土地3枚で止まったけど
ギャンコマ無双で勝ち
吸血鬼に限らず黒単はギャンコマとかトリナクスとかホントにきついからな…
3回戦:Bossナヤt青@Qoo ○×○
いつもデッキ借りたりお世話になっとりますww
アラーラ落ちたら本気出すんでwwがんばりますw
Bossナヤの忘却の輪→バントチャームの方が強くね?
という理由で誕生したらしいデッキ。
今日はマリガンを合計6回したそうですw
そして全ての記憶がここで途切れるww
覚えてないけどとりあえず勝ったらしいw
結果は2―1の5位で賞品なし…
でもプロモの血編みはシャー…じゃなくてトレードして4枚そろいました?
この日記読んでくれた方で
ジャンド使う暇な方がいたら
答えていただきたいのですが
早い相手(赤単とか低マナ域ビートとか)に群れドラって抜きますかね?
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